2009年11月16日

ユスリカと人間とのかかわり

人を刺すことはなく、水に棲む幼虫が、泥中や水中の有機物から体を作り、やがて成虫となって水外に飛び去ることで、川や池などの浄化に役立つという意味では基本的に益虫であるといえる。

しかし、生活排水による川の汚れなどにより、川の富栄養化が進むと大量発生して害となる。川のそばを歩くのも困難なほど大量発生すると、川の近隣住宅においては、洗濯物を干せない、窓を開けられないといった問題が起きる。こうした、ユスリカの大量発生による問題は、全国各地の川や、池のある公園などでも起きており、琵琶湖や霞ヶ浦におけるオオユスリカの大発生などがよく知られており、発生場所を有する各自治体などはユスリカ対策に悩まされることになる。

ユスリカを抗原としたアレルギー性の鼻炎や「ユスリカ喘息」と呼ばれる呼吸器疾患も知られている。

洗濯物などに止まり、うっかり潰すと黄色い体液が洗濯物に付着し、とれなくなってしまうことも不快害虫扱いされる理由である。いずれにしても大量発生する状況でなければ害虫とまで言われるような生態とは言いがたい。

富栄養化した水域で特に多く発生するとは言え、川などが完全に汚れて、有害物質がいっぱいになると、発生しない。つまり、都会の川では、下水道の整備などで川の浄化がある程度進んだ時点で、大発生することもある。川にユスリカがいるのは普通のことなので、「まったくいない」もしくは「大量発生」するといったことで、川の汚染の状態を計る自然のバロメーターともいえる。すなわち、指標生物として使える。しかし幼虫によるユスリカの種の判定は例外を除けば極めて困難で、実際には属レベルまでの同定でも口器その他の微細な器官の形態を調べなければならず、それなりの熟練が必要である。大ざっぱな見方としては、赤いユスリカ幼虫の生息する環境は富栄養で汚染がすすんだ場所と見ていい。赤い色素は、ヘモグロビンの様に酸素を蓄えるものであり、そのようなユスリカの生息地は、有機物分解がさかんで、酸素欠乏状態になりやすい場だと見られるからである。渓流生のユスリカ幼虫は、緑や茶色で、赤くないものが多い。


カによく似ており、電灯の灯などにもよく集まるが、カとは科が異なる昆虫で、カのように動物や人を刺したり、その血を吸うことはない。他の双翅目の昆虫同様、翅は2枚のみで、後翅は平均棍という微小な器官に変化している。成虫は微小~小型で、体長は0.5mmから1cm程度。メスの触角は普通だが、オスのそれは全方位に生えた多数の横枝がありブラシ状を呈し、カのそれよりも短めでふさふさに見える。メスグロユスリカなど雌雄で体の色が異なるものもある。

幼虫はその体色からアカムシまたはアカボウフラと呼ばれるが、カの幼虫である本来のボウフラとは形状が大幅に異なる。通常細長い円筒形で、本来の付属肢はない。頭は楕円形で、眼、触角、左右に開く大腮や、そのほか多くの付属器官があり、これらの微細な形態が幼虫の分類に使われる。口のすぐ後ろには前擬脚と呼ぶ1つの突起があり、その先端には多くの細かい爪があって付属肢の様に利用する。腹部末端にも1対の脚があり、やはり先端に爪があり体を固定したりすのに役に立っている。また通常、体の後端には数対の肛門鰓をもっており、ユスリカChironomus など一部のグループには腹部にも血鰓(けっさい:血管鰓とも言う)を有するものもある。

『ウィキペディア(Wikipedia)』引用
高等学校理科の教材としてよく利用されるようです。

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